タカシとお父さん「図書館」
タカシ「暑い…。暑すぎるよお父さん…。なんで我が家にはエアコンがあるのにつけないんだよ…。」
父「分かる…。その気持ちはすごく分かるぞ…。お父さんだって暑くて死にそうだ…。」
タカシ「じゃあ、エアコンつけようよ…。」
父「ダメだ…。エアコンをつけるとだな…。」
タカシ「つけると…?」
父「引きこもりがはかどってしまう…。」
タカシ「別にいーじゃん。」
父「ダメだ!引きこもりがはかどったあげく、タカシが『日本ひきこもり協会』を立ちあげてしまったらどうする!?」
タカシ「たちあげないって。」
父「タカシの部屋は6畳しかないんだぞ?たちあげたとしても、みんなでひきこもるのは人数的に限界があるだろ?」
タカシ「そこが問題なの!?」
父「もちろんだ♪」
タカシ「ハァ…。じゃあさ、どっか行こうよ。涼しい場所に行けば良いじゃん。」
父「おっ、それは名案だな♪さすがタカシ♪お父さんの隠し子なだけあるな♪」
タカシ「隠し子だったのかよ!…で、どこに行く?」
父「じゃあ、向こうの冷蔵庫にでもいk」
タカシ「行かねーよ」
父「行かないの!?」
タカシ「涼しい場所ってそういう意味じゃないよ!ほら、なんかお店とか施設とか、そんなスポット的な場所だよ。」
父「うーん、涼みに行くだけだから、そんなお金がかからないところが良いよなぁ。」
タカシ「まぁ、そうだね。」
父「では、図書館に行こう♪」
タカシ「図書館…。まぁ、無料だし自由研究で調べなきゃいけないこともあるし。まぁいっか。」
父「決定だな♪早速スーツに着替えて行くぞ!」
タカシ「えっ、わざわざスーツに着替えるの?」
父「冗談だ冗談♪でも、お前はちゃんとモビルスーツ着て行くんだぞ?」
タカシ「なんでだよ」
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タカシ「やっと着いたね〜。移動するだけでも汗だくだよ。」
父「その現象を『汗ダクリング』という!テストに出るからよーく覚えておくように!」
タカシ「はいはい。早く中に入ろう。」
父「そうだな♪」
父「で、タカシは何の本を読むんだ?」
タカシ「自由研究で舞台について調べたいから、そんな本を探して読もうかなと。」
父「おっ、舞台か。じゃあここに良いのがあるぞ。」
タカシ「へぇー、誰が書いた本?」
父「お父さんがさっき書いた♪」
タカシ「お父さんかよっ!しかもさっき書いたばかりかよっ!んで、どんな本なの…?」
父「舞台で使われている木材に」
タカシ「木材どーでもいいよ!」
父「たいする、お父さんの熱い思いを」
タカシ「どんな情熱だよ!?」
父「俳句にした♪」
タカシ「俳句!?」
父「舞台はね ピカピカ木目 夏の夜。どうだ♪」
タカシ「残念すぎるよ。」
父「おっ、お父さんの才能に嫉妬か〜♪タカシもやればできると思うぞ〜♪」
タカシ「…。」
父「よし、この本を…。この棚にこっそり寄贈して…。」
タカシ「こっそり寄贈!?」
父「帰るぞ!」
タカシ「えっ、早くない?なんで?」
父「エアコン消し忘れたからだ♪」
タカシ「つけてたのかよっ!」
【タカシとお父さんシリーズ】
今週のお題「読書の夏」