タカシとお父さん
【登場人物】
・タカシ(推定年齢 18歳)
・タカシの父(推定年齢 不詳)
父「ふぅ。今日も疲れたな。確かタカシのやつ、おれに重要な話しがあるって言ってたな。あいつも難しい年頃だからな~。変な相談じゃなければ良いけど…。」
父「ただいま~。」
タカシ「あっ、お父さん。おかえりー。で、さっそく聞いてほしい事があるんだけど?」
父「おぉ、なんだなんだ?お父さんならいつでも相談に乗らざるをエナリだぞ。」
タカシ「(エナリっ!?誰だよ…。)うん、まあ自分の進路のことなんだけど…。」
父「あ~、進路か。じゃあ一昨日きやがれ。」
タカシ「一昨日!?ムリムリムリ!!って言うか、相談なら乗らざるをエナリじゃなかったの!?」
父「タカシ。・・・・エナリって誰だ?」
タカシ「(知るか…。)」
父「お前、エナリって…カズキのことかっ!?」
タカシ「違うって。」
父「なーにとりあえず否定してんだコノヤロウ。お父さんはな~。お前の相談以外は絶対否定しないんだぞ!!」
タカシ「そこを否定すんなよ!!」
父「何をぉ~」
タカシ「あ~、はいはい。エナリ君をお父さんに紹介するから、相談にのってくれる?(嘘)」
父「そっか~。それならなら乗らざるをエナリだな♪」
タカシ「・・・(ぬっころすぞ)うん。で、進路のことなんだけど」
父「うんうん。」
タカシ「おれ、俳優になりたいんだ。」
父「俳優~!?どーしても俳優なのか?」
タカシ「うん。」
父「・・・。男優じゃ、ダメか?男優の加藤さんは凄いらしいぞ?」
タカシ「ダメだよ!!全力でダメだよ!!」
父「そうか~。お父さんはな、タカシが本気で俳優目指すって言うなら否定はしない。むしろ協力するよ。」
タカシ「本当?」
父「うん。本当だ。実はな~。お父さんも俳優になりたかったんだ。」
タカシ「へっ?そうだったの?」
父「でもな、お父さんはその夢諦めたんだよ。」
タカシ「えっ、なんで?」
父「お前ができたからだ。」
タカシ「(おれのせいですかー!?)え、あ、ごめん。」
父「ハハハハ。謝ることないんだよ♪お前はただ流行に敏感だったんだ。」
タカシ「(できちゃった婚か・・・。)うん。分かった。じゃあおれ、お父さんの分まで頑張るよ!」
父「そうか。じゃあお父さんの分まで頑張れよ。」
タカシ「分かった!いや~。こんなにお父さんが協力的だとは思わなかったな~。実はもう劇団を作ってて、演劇することになったんだ。で、おれはパトリオットを演じるよ。」
父「おっ、そうか。さすがタカシ♪男優も夢じゃないな♪」
タカシ「まだそここだわんの!?うん。まぁ、パトリオットは準主役って感じだけど、次の舞台は主役の座を手にしてみせるよ。」
父「そうか。頑張れよ。」
・・・。
父「で、タカシ。」
タカシ「えっ、何?」
父「おれは何の役だ?」
タカシ「あんた出ねぇよ。」
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